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カテゴリー: かまた太郎のあたふたな日々,プロポーズ,結婚指輪,結婚準備
婚約指輪の購入やプロポーズ、両親への挨拶に結婚式準備。結婚を決意してからの1年は、大切なイベントの連続です。このシリーズでは結婚を考えている方に向けて、結婚式当日までに何をやるべきかストーリー仕立てでご紹介。平凡な主人公かまた太郎が、ハードルを乗り越えて結婚式を挙げるまでを読めば、結婚の基本が楽しく身に付いちゃいます。
第2回のテーマは「サプライズプロポーズを成功させるための方法」。かまた太郎の試行錯誤の模様を読みながら、プロポーズの基本をまるっと押さえてみましょう。
第1回. サプライズでプロポーズ! 指輪はどうやって買えばいい?
「結婚してください」
つぶやいてみる。
ついに婚約指輪を手に入れたし、じゅえり子ちゃんに、一生思い出に残る完璧なプロポーズをしてあげるんだ。
そう決意してから早2週間。未だに何もできてない僕です。
サプライズプロポーズってどんなシチュエーションがいいんでしょう。
ディナークルーズを予約して海の上でプロポーズなんてロマンチックでは?
――だけど、恥ずかしがられて裏目に出る恐れもあるよね。
あえて特別なことはせずに、レストランとかでサプライズする?
――普通すぎて記憶に残らなさそう。せっかくサプライズなんだしなあ。
頭に浮かんでは消えるアイディアと不安の声。
はあ、どうすればいいんだろう。とりあえず周りの経験者にどんなプロポーズだったか聞いたり、ネットでいろいろ調べてみたけど、人によってシチュエーションが違うから、何が正解かもわかりません。
もんもんとそのことについて考えてばかりで、仕事にも支障をきたすレベルです。今日は珍しく内勤なのですが、たまった事務作業が進まないまま、昼休憩の音楽『かまぼこ音頭(社歌)』が流れだしました。
「あおいから聞いたよ。かまたくんとうとうプロポーズするんだって?」
今僕は、会社からほど近い古本屋にいます。店の名前は『広瀬書店』。店主の広瀬幸一さんは、会社の姉御的存在である広瀬あおい先輩の旦那さんです。3年前に脱サラして、夢だった古本屋を始めたナイスガイ。「昼は暇だから遊びに来てよ」という幸一さんの言葉に甘えて、たまに昼食後の休憩がてらおしゃべりしに来ているのでした。
「そうなんですよ」
「おめでとう。応援してるよ。いや~付き合う前から知ってる2人がいよいよ結婚するっていうのは、こうも感慨深いか」
「いや、まだ結婚するって決まったわけじゃないですからね……ときに幸一さん、プロポーズってどうされました?」
切実に尋ねる僕。そのその神妙な雰囲気に、僕の悩みを悟ったのか、幸一さんは真剣に答えてくれます。
「そういえば話してなかったっけ。日取りはあおいの誕生日、場所はネズミーランドのレストラン。俺は当時学生で時間だけはあったからなー。5回くらい下見に行ってさ。キャストの人と仲良くなって花火がちょうど見れる穴場スポットを教えてもらったりしたんだ。結構よくあるシチュエーションだけどね」
やっぱり女性は、そういうのが好きなんだ。確かに今聞いただけでもすごく良さそう。”思い出に残る特別なプロポーズ”という僕の理想にも、ぴったり合致します。
「幸一さんさすがです! 僕もそれ、マネさせてもらってもいいですか? 細かい演出も教えてください」
冗談のふりをして、お願いしてみました。
だけど、
「それは、やめた方がいいよ」
幸一さんは苦笑しながら言います。
「ですよね、マネされるのは嫌ですよね……」
「じゃなくて、プロポーズは特別感が大事だからさ。人の考えたやつじゃ台無しだよ。それに、俺はネズミー好きなあおいの性格を知ってたからだけど、じゅえり子ちゃんは、そんなことないだろ?」
確かにそうでした。2人だけの特別なプロポーズがしたいのに、自分で考えるのを放棄したら、元も子もありません。
「でも、実際に初めてで勝手も分からないし、正直行き詰まってるんですよね」
「まあ確かに悩むよな。でも大丈夫。『日付』『場所』『演出』の3ステップで考えればいい」
「3ステップ、ですか」
「そう、その3つを決めるだけなんだ、簡単だろ?」
「日付と場所は決められますけど、演出とかってめちゃくちゃ難しくないですか?」
「いやいや、その3つはつながってるからね。例えば俺の場合は日付を誕生日、場所をあおいが好きなネズミーランドにした。誕生日・ネズミーって既に特別感があるから、それに合わせてちょっと大げさっていうか、派手な演出がほしいだろ。だから花火が上がった直後に見上げながらプロポーズしようと決めたんだ」
「なるほど」
「そんな風にここがいいっていう場所や日程が浮かんだら、必ずそこには意味があるはずだから、それに合った演出を考えればいいんだよ」
「確かにちょっと考えすぎて、行き詰まってたかもしれません。でもありきたりなプロポーズじゃ一生の思い出にはならないかなって。ついつい奇をてらいたくなるんですよね、何しろ一生に1度のことですし」
「プロポーズはその人に合っていれば『普通』でいいんだよ。相手のことを考えず、キャラに合わないことをしても失敗するだけだと思う。まあでも、かまたくんが考えたものなら、たいていは喜んでくれると思うけどね」
そういって幸一さんは僕を励ましてくれました。
家に向かうバスの座席で、スマホをのぞく僕。じゅえり子ちゃんとの思い出の写真をスクロールします。
敬語で話していたころの2ショット。初めてのクリスマス。半年前の九州旅行。この1年間でもこんなに思い出が積み上がっていたんだなあと感慨深くなりました。
じゅえり子ちゃんと初めて顔を合わせたのは、朝礼のときだったっけ。
「本日付で店舗スタッフとして入社いたしました、青葉じゅえり子と申します。売上に貢献できるよう一生懸命頑張りますので、よろしくお願いいたします」
1年と半年ほど前、じゅえり子ちゃんは僕の働く『みちのくかまぼこ店』に入社してきました。当初の印象は、「苦手なタイプ」だったのを覚えています。
前職では化粧品の敏腕販売員だったという彼女。入ってすぐに仕事を回しだし、販売ノウハウ共有会など勉強会を開き始めました。それが、なんだかこれまでの『みちのくかまぼこ店』の雰囲気を壊していくようで、僕は内心気に入らなかったのです。それにあまりモテるタイプではない僕は、恋愛経験が少ないこともあって、「活発な女性」がそもそも苦手でした。
ある日の昼休み、僕は会社から少し遠い超人気のラーメン屋に足を運んでいました。そこは、濃厚な豚骨スープで知られるお店。人気は高いものの、距離のせいか職場の人と顔を合わせることのない、僕にとっての隠れ家的名店でした。
「お客さん、相席でも大丈夫?」
食券を買っている最中に店員さんにそう聞かれるのもいつものことです。よし、今日は味玉付き豚骨野菜ラーメンにしよう。あ、この人も頼んでる。わかってるなー。席につき、相席仲間の顔を見たところで思わず目を見開きました。
「あ、青葉さん!」
そこにいるのは、ラーメンに食らいつくじゅえり子ちゃんだったからです。
「ゔっ! 違います、違います」
顔を背けてごまかそうとする彼女。
「いや、違わないんじゃないですか」
ここまで取り乱されると逆に冷静になることができました。
「はい……ごめんなさい。営業部の方、ですよね」
観念したように、彼女は僕に向き直りました。
「はい、営業のかまたです。しかし、1人でラーメンって、青葉さんおしゃれなカフェとか好きそうなのに、結構イメージと違いますね。しかもこんな濃厚豚骨スープの店。もしかして、ラーメンマニアですか?」
ここが、いわば自分のホームだからか、意外なほどスラスラと言葉が出てきます。
「いや、まあそうなんですけど」
恥ずかしそうにする彼女。
「そんな気にしなくても。僕も学生時代、青森の『点火一品』とか有名な豚骨の店によく通ってたけど、女性も結構いましたよ」
「かまたさん」
「なんですか?」
「私も『点火一品』通ってました」
予想外の返答と、らんらんと輝くラーメンマニアの目。
「え、マジで。ていうか青森出身なんですか!?」
「はい。八戸出身です。『点火一品』も通ってましたし、『雷々帝』も。『一蘭堂』の濃厚みそとか、『じんじん亭』の油そばも大好きでした!」
「あ! 『雷々帝』行ったことあります。うわー、食べたくなってきた」
「『雷々帝』ののれん分けした店、事務所近くの裏通りにあるんですよ」
「へー知らなかった……」
そこからは、どんどん会話が弾みました。そして、それまで僕がじゅえり子ちゃんに抱いていた反感は嘘のように、僕は彼女にひかれていくことに。「ラーメンマニア」の彼女と、ラーメン・ハンバーグなどが大好きな子ども舌の僕。最初は「同郷のラーメン仲間」としてラーメン屋巡りにたまに行く程度でしたが、次第に映画や釣りなど、普通のカップルのようなデートもするようになったんです。
「じゅえり子ちゃん、僕と付き合ってくれませんか?」
ネットや口コミをフル活用して見つけたオシャレなレストラン。青葉城址の近くにあって、仙台の夜景が一望できるのがポイントです。普段はラーメンデートばかりの僕がレストランに誘った時点で、ほとんど感づいていたのでしょう。じゅえり子ちゃんは、驚きもせずに「ぜひ」と答えてくれました。
「あー、緊張したー。なんか普通の日でごめんね」
一刻も早く告白したい気持ちが高まった僕は、誕生日など、特別な日ではない普通の日曜日に告白したのです。
「いえ、私、誕生日とかじゃなく、今日で良かった。こういう普通の日が記念日になることって恋愛以外であんまりないでしょ」
あ、ほんとにできた人なんだなこの人は。そう思ったのを覚えています。
そして、僕らは正式に付き合うことになりました。
※※
よし、プロポーズの場所は、1年前に告白した思い出のレストランにしよう。
今までの悩みが嘘のように、自然と気持ちが固まりました。ベタ過ぎるかと思ってあえて避けていたのですが、大切なのはインパクトではなく、2人の歴史だと理解できたからです。
告白の日は、あえて「なんでもない、普通の休日」にします。
――「普通の日が記念日になることって恋愛以外であんまりないでしょ」
場所について考えることで、日取りのヒントも得られました。幸一さんのアドバイスがしっかりとハマった結果です。
そうなると、演出はあまり派手すぎない方がいいだろうな。1年経ってお互いに慣れたから忘れていたけど、じゅえり子ちゃんは、意外と人の目を気にするところがあるんだった。
2人だけのテーブルで、こっそりと2人だけの記念日をつくろうと思います。
ついにプロポーズ当日です。緊張で汗が止まりません。サプライズがバレないよう、あえて服装はいつもと変わらないカジュアルなものにしています。
「あのレストラン行くの久しぶりだねー。たぶんまだ2回くらいしか来てないんじゃない?」
「そうだねー」
運転に集中するふりをして、こわばる顔を、隠しました。
レストランに入り、料理を注文して、デザートまでは、普通に接する。デザートが届いて、落ち着いたタイミングでプロポーズ。
そう難しくない手順ですが、ついつい脳内で反復してしまいます。そうでもしないと大きなミスをしてしまいそうな不安が、僕をさいなんでいました。
「本日のデザートでございます」
「わー、写真撮っていい? 」
窓際の夜景がきれいに見える、告白したときと同じ席。ついに、デザートがやってきました。
「もちろん撮っていいよ」とうなずきながら、カバンの指輪を取り出そうとします。よし、ここまでは予定通り。後は気持ちを伝えるだけだ。
そのとき、歓声と明るい音楽が僕らの耳に届きました。どうやら、店の中央にみんなが注目しているようです。
「イエーイ! 結婚おめでとー!!」
店内に流れる結婚行進曲。店の全員から送られる温かい拍手。
どうやら僕たちのほかにもう一組、プロポーズを計画していたカップルがいたようなのです。しかも、音楽など派手な演出を用意して。
「すごいね……。私、びっくりしちゃった。」
じゅえり子ちゃんは、拍手をしながら目を離せません。
こんな状況でプロポーズしても、果たして彼女に伝わるんだろうか。あのカップルと比べて、僕のプロポーズはあまりに見劣りしないだろうか。不安で気が遠くなりそうです。
だけど、「普通」のプロポーズでいいんだ、そういう覚悟で今日は来ました。
だから、気合を入れて、求婚します。
「あの、じゅえり子ちゃん」
「どうしたの?」
こちらを振り向く彼女。振り向く動きがまるでスローモーションに見えました。
口が、乾く。唾をのみ込んで、言葉を紡ぎました。
「この1年、本当にありがとう。今、プロポーズをしたカップルにも、気持ちは負けてません。じゅえり子ちゃんを絶対幸せにします。結婚してください」
自然と、用意したセリフではなく今の気持ちが口から出ました。そして、先日制作したエンゲージリングの箱を開いて差し出します。
彼女の答えは――
「ありがとう。これからもよろしくお願いします」
その目からは、涙がこぼれそうです。
脳内で、結婚行進曲が鳴り響きました。店内で流れているものよりも、はっきりと。
彼女の指にはめられた指輪は、箱に入っていたときよりも一層美しく輝いて見えました。
「普通」の人生をこれから彩ると約束してくれるかのように。
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